
2nd mini ALBUM『HEART*IZ』では、心に存在する“愛”をテーマにしていました。
そして、次の日本での発売曲『Buenos Aires』のMVでは、心に存在するもう一つの側面『タナトス(死への躍動』を“食虫植物”で表現しています。
精神分析の祖であるジグムンド・フロイトは、心の奥底には『無意識の領域(エス)』が存在し、人は本能的に『生の躍動』と『死の躍動』を持ち合わせていると言っています。
そして、『生の躍動』を『エネルギー(リビドー)』によって強めることにより、『死の躍動』に打ち勝つことが出来るというふうに述べています。
『Buenos Aires』では、『タナトスの誘惑』に打ち勝つ『エネルギー(リビドー)』を湧き上がらせる曲になっています。
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**もくじ**
日本語の響きとタイトル**
今回のMVには歌詞テロップがついています。
『フランス語』『英語』『スペイン語』と様々な言語を織り交ぜています。
秋元康先生が国境を越えて愛し合う関係を作り上げたかったのがわかりますね。
曲の冒頭に繰り返されるフランス語は、
Voulez-vous 『あなたは〜したい?』
Honestly 『正直に言って?』
という意味です。
『Buenos Aires』の歌詞には
地名の響きだけでゴール決めた『Buenos Aires』
とあります。
日本語で『Buenos Aires』は『ブエノスアイリス』となります。
『Voulez-vous』は『ブレブ』
『Honestly』は『オネスティ』
この2つの言葉をかけ合わせて
Vou e n o us →『ブエノス』
となったと考えられます。
『アイリス』は『HEART*IZ 』のコンセプト考察で登場した“虹”の意味を持つ言葉です。
コンセプト考察はこちらから↓↓
また、『Aires』のスペルを『Air』と『es』に分けて考えると、『空気』と『無意識の領域(エス)』になります。
『空気』のように目には見えないけれど、確かに存在している『無意識の領域(エス)』
タイトルに全て詰まっていたのですね✩︎⡱
Buenos Airesで見つけたもの**

映画で観たこの街並み
タンゴが聴こえるわ
作詞を担当した秋元康先生は映画『ブエノスアイリス』に感銘を受けたお方のようですね♪
映画の最後のセリフに
会いたいとさえ思えば
いつでもどこでも会える
とあります༚˚·° ஐ。✼︎
この言葉は、IZ*ONEのコンセプトとも共通しますね¨̮♡︎
どこへだって行けるのよ
瞳を閉じれば
見えない街見えてくる
愛だけが真実の地図
導かれるまま
一途に流されていきましょう
IZONEの2年半の物語も1つの映画のようですよね*
**AKB48グループとの繋がり**
もう1つの『ブエノスアイリス』
秋元康先生が作詞した高橋みなみさんの『ブエノスアイリスに雨が降る』という歌があります。
歌詞を見ると、
ブエノスアイリスに雨が降る
ドアを開けたままバスが行く
その男は誰かを待つ
退屈な映画を見るように
歌詞の中に登場する男性は“私”を待っているのだけど、その姿を“私”は遠くから見つめています。
何も言わずに去ろうとする“私”に気づいて、タクシーを呼びとめて追いかけようとする男性ですが、“私”は何も言わずに立ち去ることを決めるのです。
これは国境を越えて愛し合った2人の物語
愛されてごめん
だって良い人だから
嘘はつけない
これ以上
夢を見れてよかったわ
私は1人きり
さぁ タンゴで泣こうか?
秋元康先生が解散を前提としたIZ*ONEに『ブエノスアイリス』を結びつけた理由がわかる歌詞ですね。
雨が降っている夜を描いた『ブエノスアイリスに雨が降る』ですが、IZ*ONEの『Buenos Aires』では“最果ての地”としての意味合いが強いことがわかります。
国境を越えて愛し合える場所、会いたいとさえ思えばいつでも会える場所、それが『ブエノスアイリス』なのです。
ジャケットの赤と青の結びつき**
《引用元》@official_izone
『Buenos Aires』の歌詞と同じく、秋元康先生が手がけた『愛しきナターシャ』の歌詞に結びつきを感じています✩︎⡱
何も言わない優しさの奥の涙を知りたかった
足跡と風の噂に
終わり方を忘れたのか?最果ての恋
ナターシャ 僕の記憶が君の幻を見るよ
永遠の冬はずっと心迷わす
愛こそが未来の奇跡さ
疲れ果てて道に倒れて命が消えても
僕は後悔しない
ナターシャ 君の名を何度呼べば届くの?
絶望の壁の先に君がいるはずさ
愛だけが生きてる理由さ
『絶望の壁』『未来の奇跡』『最果ての恋』『愛こそが生きている理由』と言った言葉や『羨望・願望』という単語からも『愛しきナターシャ』の歌詞との繋がりを見い出せます。
『愛しきナターシャ』は、指原莉乃ちゃんがユニットで初めてセンターに抜擢された楽曲で、ファンに愛される人気を象徴する曲でもあります。
指原莉乃ちゃんは奈子ちゃんや咲良ちゃんにとってかけがえのない存在なので、秋元先生が結びつけてくれたのかもしれませんね୨୧*.
『愛しきナターシャ』のステージ衣装は、黒を基調とした衣装に、赤と青のスポットライトでライトアップされたステージが印象的です。
赤は激しい愛情を、そしてシベリアの寒さと絶望を表す青。
今回のIZ*ONEの『Buenos Aires』のジャケットの赤と青のイメージと重なります。
『愛』の赤と『タナトス』の青を持ち合わせているのが『人間』なんです。
WIZ*ONE盤のジャケットは2つが混ざり合った“紫”のジャケットになっています。
**『Buenos Aires』MV**
MV監督の林響太郎氏は色彩感覚で光を切り取ることに長けています。
光と色で表現するのももちろん、『HEART*IZ』の『highlight』のイメージにもピッタリ当てはまり、IZ*ONEのコンセプト通りですね✩︎⡱
わざとピントをぼかすことで『躍動感』が伝わり、画面に引き込まれていくような世界観を作り上げています。
*mint*のおすすめとしては、菅田将暉さんの『まちがいさがし』と米津玄師さんの『TEENAGE RIOT』のMVです♪
切り取られた世界**
【0:01】冒頭から鳥の鳴き声や虫の鳴き声などが聞こえてきます。
そこに鳥が飛んできて、この場所だけ世界から切り離されているみたいですね。
【0:58】チェウォンちゃんのこのシーンで、四角に切り取られていることがわかります。
【1:01】カンちゃんのシーンでは、わかりやすく四角く切り取ってあるところからこちらを覗き込んでいますね。
ここはまさに現実から切り離された世界を表していて、そこにたどり着いたIZ*ONEのメンバー達を表現しています。
光が生み出す虹**
【4:17】ダンスシーンでは背景に並んでるスポットライトが“虹”を生み出しています。
MVの中ではたくさんのスポットライトから生まれる虹をカメラがしっかり捉えています。
ユジンちゃんやユリちゃんの衣装は『レインコート』にも見えますよね。
雨の後に現れる虹をメンバー達で表現していることがわかります。
【2:49】虹色のメンバーカラーも美しく表現されています。
タイトル『Buenos Aires』の『アイリス』には『虹』という意味がありましたね。
歌詞にある『パラダイス/天国』には“虹”がかかっているのです。
世界の何処かにある『パラダイス/天国』には、IZ*ONEがいて虹がかかっている現実と切り離された場所を探しているのです。
食虫植物と『タナトスの誘惑』
【0:15】このMVには食虫植物が何度も登場します。
【1:56】ユジンちゃんが見つめているのは、食虫植物です。
食虫植物に誘われると待っているのは『死』ですよね。
それでもその誘惑に逆らえない『本能』があるのです。
じっとしていられない
この状況
現実逃げたいなら
見つめ合ったってしょうがない
世界の何処か
素敵な天国見つけましょう
『天国への誘い』とユジンちゃんが見つめ合っています。
さぁ今すぐ
遠方の汽車に乗り
想像の船進め
羨望の街まで
逃避行しようか
現実から逃げたいという“タナトス(死への躍動)”にかられた主人公。
【3:02】このダンスシーンでは、“生への躍動”を強めるエネルギー(リビドー)を何度も送ってくれているように見えます。
そして“地続き”の天国を探そうと実在する汽車に乗ります。
『想像の船』とはオープニング冒頭の“白い鳩”から『ノアの方舟』が連想されますね。
辿り着きたいのは許しを得てたどり着く新しい大地なのです。
そしてたどり着く『Buenos Aires』
ついてきて
ブエノスアイレス
ここに来たことがある?
映画で観たこの街並み
タンゴが聴こえるわ
私はここにいたい
追いかけては来ないでしょう
ここの追いかけてくるのは“タナトス(死への躍動)”です。
ここにあるのはエネルギー(リビドー)によって強まった“生への躍動”。
そのエネルギー(リビドー)を与える存在がIZ*ONEです。
【2:43】ユジンちゃんが見ていた食虫植物が“花”に変わっています。
“花”は韓国の曲で描いていた『愛』ここでは『生の躍動』が花を咲かせたのです。
【4:27】MVの最後には、『愛(eye)』=『生の躍動』
【4:28】『タナトスの誘惑(食虫植物)』が両方とも目を閉じます。
そう、人の心の奥底には『生の躍動』と『死の躍動』が眠っているのです。
『HEART*IZ』で歌い上げた『心』を日本でも違う角度から表現しています。
『生の躍動』と『エネルギー(リビドー)』**
【0:26】咲良ちゃんはこのMVでの『生の躍動』=『愛』を表しています。
オープニング時にはまだ、主人公の『タナトス』の方が上回っているので、『愛(生の躍動』はヴェールに隠れてしまっています。
【1:07】咲良ちゃんのヴェールが風によって吹き飛ばされています。
風はIZ*ONEメンバーが与えてくれる『エネルギー(リビドー)』です。
『タナトス(死の躍動)』に打ち勝つための『エネルギー(リビドー)』を与えてくれるのが、IZ*ONEメンバーの力強いダンスです。
【3:21】『Buenos Aires』でのメインダンスパートでは、咲良ちゃんの『愛』を強めてくれる『エネルギー(リビドー)』を表すチェヨンちゃんです♪
ダンスシーンではわざとピントをずらして、複数のカットを挟むことで『臨場感』と『躍動感』を表現しています。
【1:14】ウォニョンちゃんのこのシーンでは上下の枠を越えて、画面から飛び出してくるかのような『臨場感』が溢れています。
ノアの方舟で向かう『約束の地』**
このMVの主人公はIZ*ONEとの別れを惜しむ『WI*ZONE』ですね。
『解散』という現実から逃げたいのです。
【0:33】ミンジュちゃんがたくさんの風船の中にいます。
【1:08】ついに肩まで風船が迫って来ました。
この風船は『現実』です。
メンバーのミンジュちゃんにもどうすることもできません。
黙示録の週末の時を表す大洪水のように埋め尽くしてしまいます。
そこで登場する『想像の船』=『ノアの方舟』です。
そして、その船に乗ってIZ*ONEとWIZ*ONEの『約束の地』へとたどり着く。
【1:30】もう『タナトス』は追いかけては来ません。
ここで言う『約束の地』とは、
『IZ*ONEとWIZ*ONEがずっと一緒にいることを許された大地』なのです。
**IZ*ONEとたどり着くパラダイス**
その場所の地名なんてなんでも良いのです。
そこにはIZ*ONEという虹(アイリス)が永遠に輝いている場所なのです。
そして、メンバーはそこでずっと踊って歌うのです。
IZ*ONEのメンバーは今日も
WIZ*ONEに『さぁ今すぐ行こう』とエネルギーをくれて
広い世界へ連れ出してくれます✩︎⡱
いつか平行線上にある地上の“天国”=“パラダイス”を探して༚˚·ஐ。✼︎
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*mint*
みなさんは、怖い話やホラー映画は好きですか?
苦手な人も『怖いけど気になってついつい見ちゃって夜眠れなくなる』なんてこともあったんじゃないでしょうか?
これが本能的にある『タナトス(死への躍動)』です。
子どもの頃って好奇心でいろんなものを見たくなりますが、大人になるとそう言った『本能』を知識で押さえ込んでいってしまうんです。
だけど、『無意識の領域(エス)』は確かに存在して、どちらの躍動に傾くかで人生が変わっていくんです。
もし進む道に迷ったら『愛』が呼ぶ方へ、『IZ*ONE』がみせてくれる世界へ歩み出してください。
目を瞑ったら見えてくる世界、いつかIZ*ONEとWIZ*ONEがずっと一緒にいられることを許される世界。
世界のどこかにきっとある
いつかIZ*ONEがそんな“パラダイス”についての歌を披露してくれる日が来るかもしれませんね✩︎⡱
これからどんな新曲が生まれるか楽しみです¨̮♡︎
最後まで読んでくださりありがとうございました!!